軽自動車の廃車買取

この記事では、軽自動車の廃車買取について解説します。巷でよく言われる「軽自動車の廃車買取は普通自動車に比べて安くなってしまう」という話は本当なのか？その理由はなぜなのか？軽自動車でも高値がつくケースはあるのか？海外への輸出の場合はどうなのか？といった疑問についてまとめとてみたので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも軽自動車とは

日本人ドライバーにとって軽自動車は、自家用車としても小口配送などの業務用途としてもすっかりお馴染みですね。乗用車としては黄色ナンバー、営業車としては黒ナンバーというのが大きな特徴。エンジンの排気量は660cc以下、乗車定員は4人以下、ボディサイズも一定以下に制限されているといった制約が課せられる反面、価格の安さや税金などの優遇といったメリットがあり、また市街地などの狭い道でも扱いやすいことから、日本では大きく支持されています。実際、とある調査では国内で登録されている自家用車のうち、実に35%が軽自動車というデータもある位です。

そしてもうひとつ大きな特徴は、この軽乗用車というのは、実は日本独自の規格であるという点です。言ってみればほぼ日本国内向けのみに進化・発展を遂げてきたガラパゴス的カテゴリーであり、この点が廃車買取や中古車市場においても、普通自動車とは違った、大きな影響を及ぼしています。

軽自動車の廃車買取は安くなってしまうのか？

これまでは廃車買取において、軽自動車は普通自動車よりも安くなってしまうという傾向が確かにありました。一般的に軽乗用車は普通自動車よりも価格が安いものが多いため、中古車市場に転売する場合でも、その傾向が当てはまるからです。また、スクラップにして資源化する場合でも、採取できる鉄などの金属が少ないという事情もあるからです。

以上のような理由で、ひと昔前までは軽自動車の廃車買取はどうしても安くなってしまうというのが通説でした。しかし近年では、自動車買取業界のマーケットが成熟してきたこともあり、軽自動車の廃車買取は、以前よりは高値が期待できるケースも増えてきています。

高年式の事故車なら、パーツとして買取の期待あり

軽自動車に限らず車を廃車したい理由のひとつは、不幸にも事故に遭遇してしまった場合ですね。そうした理由で軽自動車の廃車買取を依頼したい場合、比較的年式の新しい軽自動車であれば、値段を付けて買い取ってもらえる期待がもてます。理由はもちろん、部品としての再利用が見込めるからです。

ただし、すべての廃車買取業者が部品としての価値を見出してくれるとは限りません。業者によっては、そうした体制を整えていない、ノウハウをもっていないというところもあるからです。そのため、高年式の軽自動車で事故車となってしまった場合には、パーツとして買取できる体制を整えている業者を選ぶことが重要です。

軽自動車の海外輸出には独自の事情あり

そもそも軽自動車というものは日本独自の規格であり、アメリカでは現地の安全規格に合致せず、輸出しても公道で走らせることができないというのが実情。ヨーロッパにおいても同様です。そのため、これまで軽乗用車は海外へは輸出できないという考えが、ある種の常識になっていたのです。しかしながら近年では、年式の古い個体や走行距離が多い軽自動車であっても、海外へ輸出するという活用方法が実践されるようになってきています。

上記の通り、アメリカやヨーロッパでは安全規格や性能の面で需要が望めない軽自動車でも、東南アジアやアフリカといった地域では需要があり、たとえ年式が古い、走行距離が多いといった悪条件であっても、それらの地域では十分に商品となるのです。実際、スリランカでは走破力があって車体が軽く、悪路でも沈まずに走ることができるという理由から、日本の軽トラックが人気を博しているとのこと。このように、安全基準の制約を受けず、需要のあるエリアへの輸出販路をもっている廃車買取業者であれば、高年式、過走行の軽自動車であっても、高値で買い取ってくれる期待が持てるのです。

軽自動車の廃車買取は業者選びが重要

それこそ普通自動車やトラックなどでも言えることですが、廃車買取を依頼するには、その業者がどのような販路をもっているか、どのような体制やノウハウを整えているかが重要であり、軽自動車の場合、その傾向がより顕著と言えます。

繰り返しますが、高年式の事故車の場合は、部品としての買取が得意かどうか。古い年式や過走行ならば、東南アジアやアフリカなどへの海外輸出を行っているかどうかが、重要なチェックポイントとなってきます。